
家を購入する年齢は何歳ぐらいが適齢か、考えたことありますか?
家は、何歳までに買わないといけない?
何歳から、買っても大丈夫?
家を買う人の平均年齢や平均年収ってどれぐらい?
よくある疑問ですが、私は30~40歳代が住宅購入の適齢期だと考えています。
今回は、その理由をお話しますね。
この記事で解説する内容
それでは、さっそくいってみましょう。
家を購入する人の平均年齢は?
まず、家を買う人の平均年齢から調べてみましょう。
みんな、何歳ぐらいで家を買っているのでしょうか?

買い替えの人は、二次取得者と言います。
じつは、国土交通省が一次取得や二次取得に関して統計調査データを公表しています。
このデータを見てみましょう。
参考 国交省「平成26年度住宅市場動向調査について」(PDF)
上の資料によると、建売住宅(分譲住宅)を購入した世帯主年齢は以下のような構成になっています。
30歳未満 | 7.8% |
---|---|
30歳代 | 49.1% |
40歳代 | 31.1% |
50歳代 | 7.8% |
60歳以上 | 4.2% |
圧倒的に30歳代と40歳代が多いですね。
この世代で、全体の8割を占めます。
ちなみに、平均年齢は以下のようになっています。
- 住宅取得世帯主の平均年齢(平成26年度)
- ・分譲戸建住宅 → 39.4歳
- ・分譲マンション → 43.3歳
どちらも、アラフォー。
少しだけ、マンション購入者の方の平均年齢が高いという結果です。
家を購入する人の平均年収は?
さて、家を買う人は30代から40代が多いとわかりました。
では、年収はどうでしょうか?
先ほどの住宅市場動向調査によると、分譲住宅を購入した人の世帯年収(税込)は以下のようになっています。
400万円未満 | 5.1% |
---|---|
400万円~600万円未満 | 34.5% |
600万円~800万円未満 | 28.7% |
800万円~1,000万円未満 | 13.0% |
1,000万円~1,200万円未満 | 5.5% |
1,200万円以上 | 4.0% |
無回答 | 9.2% |
世帯年収400万円~600万円の家庭が、もっとも分譲住宅を購入しているようです。
世帯主が30代~40代のご家庭と、マッチする結果ではないでしょうか。
30代~40代という年齢は家の買い時なのか?
さて、国交省の統計情報を見ると、以下の2つがわかりました。
- 家を買った世帯主は30~40代が圧倒的に多い
- 家を買った人の世帯年収は400~600万円が多い
世間的には、30~40代、世帯年収400~600万円で家を買った人がたくさんいるという結果ですね。
統計情報によると、このような世帯が住宅購入の適齢と言えそうです。
私も、30~40代で家を買う方が有利だと思います。
その理由を説明しますね。
30~40代と住宅ローンの関係
基本的に、住宅ローンは借りられる年齢制限と最大融資年数があります。
これは金融機関によって違いますが、たとえば以下のような感じです。
融資可能年齢 | 20歳以上~66歳未満 |
---|---|
最大融資年数 | 最長35年(完済時年齢76歳未満) |
住宅ローンには「完済時年齢」の制限があります。
つまり、40歳までに住宅ローンを借りれば35年返済にできるが、41歳以上はだんだん最長融資期間が短くなるということです。
住宅ローンは、返済期間を長めにとる方が月々の返済額を下げられます。
試しに、計算してみましょう。
- 3,000万円、金利1%、35年返済の場合
- ・月々の返済額 → 84,685円
- ・総返済額 → 35,567,804円
- 3,000万円、金利1%、30年返済の場合
- ・月々の返済額 → 96,491円
- ・総返済額 → 34,736,908円
上の例では、35年ローンの方の返済額が月々11,806円も安くなります。
それだけ、生活にゆとりができるということです。
それに、40歳を過ぎれば過ぎるほど、住宅ローンは借りにくくなります。
最長融資期間が短くなるので借入可能額が減り、自己資金もたくさん必要になります。
実際、40歳を過ぎるとみなさん焦り始めます。
「定年退職までに返したい!」となると、なおさらですね。

賃貸暮らしの人は早めに家を買う方がお得かも?
さて、もう一度上の試算を見ていただけますか?
よく見ると、返済期間が短い方が総返済額は少なくなります。
上の例では、30年ローンの方が約83万円も総返済額が減ります。
ということは、数年間頭金を貯めてから住宅ローンを借りた方がいいのでは?
借入額も、返済年数も減らせるのでは?・・・と思いますよね。

たしかに、頭金を貯めてから買えば月々の返済額も総返済額も下げられるでしょう。
でも、頭金を貯めてから買おうと考えている人は一度試算してみてください。
じつは、数年間頭金を貯めてから買うよりは、今すぐ頭金なしで買う方がいいケースがあります。
くわしくは、こちらで解説しています。
参考にどうぞ。
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頭金なしフル住宅ローンでも家を早く買う方が有利なパターン
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とくに、賃貸ぐらしの方は要注意です。
住宅購入が遅れると、その期間分の住居費が要ることを忘れてはいけません。
たとえば、家賃5万円のマンションであっても5年暮らせば300万円かかるのです。
頭金で住宅ローンの返済額や利息を減らせても、それ以上に住居費がかかると水のアワになりますよ。

新居で子供と過ごす時間は、あと何年?
30~40代で家を買うとき、少なからず子供のことを考えますよね。
新しい新居で、のびのび子育てがしたい!
子供が暴れても、怒って注意しなくていい暮らしがしたい!
子供たちに、自分の部屋を与えてやりたい!
きっと、いろんな思いがあるでしょう。

子供のことを無視したプランを立てる方は、一人もいませんでした。
そんなふうに子供のことを考えて買った家ですが・・・。
あと何年、一緒に過ごせるでしょう?
もし、遠くの大学に入学が決まり下宿することになったら?
お子様が社会人になって、一人暮らしがしたいと言い出したら?
もしかして、中高生になったらご飯のときと寝るときぐらいしか帰らないかも?

家を買うとき頭金はいくら必要か?
さて、住宅ローンのことを考えると「30代~40代は家の買い時」と書きました。
しかし、若い人はまだまだ貯金が少なく住宅ローンが高額になり過ぎて家計を圧迫しないか心配ですよね。
では、どれぐらい自己資金を準備してから家を買えばいいのでしょうか?

家を買うときは、いろいろな諸費用が発生します。
建売購入にかかる諸費用の例
- 仲介手数料
- 契約書に貼る印紙代
- 固定資産税等の清算金
- 登記費用
- 住宅ローン保証料
- 引っ越し代
- 家財(家具や家電など)
- 火災保険
諸費用の中には、住宅ローンに組み込めないものがあります。
組み込めるものでも、自己資金から払うことで住宅ローンの総返済額を大幅に減らすことができます。
建売購入にかかる諸費用については、こちらで詳しく解説しています。
参考にどうぞ。
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家(建売住宅)を購入する時に必要な諸費用15項目のリスト
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家を買うときは、この諸費用分ぐらいは自己資金を貯めましょう。
一方、頭金に関しては必ずしも必要ではありません。
- 建売購入の頭金とは?
- 建売を買う場合の頭金とは、家の代金のうち住宅ローンを使わずに自分で用意するお金のことです。私の経験では、親の援助で支払う方が多いように思います。
昔の銀行は、頭金が物件価格の2割ないとお金を貸してくれませんでした。
今は、2割なくても貸してくれる銀行がほとんどです。
ちなみに、頭金と自己資金の違いがわかりますか?
頭金と自己資金の関係を図にすると、こんな感じです。

今は、史上最低金利を更新中です。
こういうご時勢では、頭金による返済額圧縮効果より住居費の方が高くつくことも。
「5年間ぐらい頭金を貯めてから・・・」と考えるより、頭金なしのフルローンで今すぐ買った方が有利になることもあります。
スマホの無料アプリでも簡単に住宅ローンの計算ができるので、ぜひ一度試算してみてください。

まとめ
分譲住宅購入者の年齢は、30歳代が圧倒的に多く全体の半数を占めます。
子供の成長にともない、それぐらいの年齢で購入時期がやってくるのでしょう。
若いうちに家を買うと、いろいろなメリットがあります。
とはいえ、若い世代は貯蓄額が少ないので、無理な住宅ローン返済計画にならないように注意も必要です。
「頭金を貯めてからでないと家を買ってはいけない」ということはないので、しっかり資金計画を立ててみましょう。
資金計画のことを深く知りたい方は、こちらをどうぞ。
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