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住宅ローン「変動金利・固定金利」仕組と違い、選び方のウソ・ホント

投稿日:2018年7月23日 更新日:

ナツダ
どうも、元住宅営業のナツダです。

住宅ローンを借りるとき、固定金利変動金利のどちらを選べばいいのでしょう?
これって、住宅ローンを借りるときにけっこう悩みますよね。

でも、これは現時点では正解がない問題。
答え合わせができるのは、ずっと先の未来だけなのです。

そこで大事なのが「メンテナンス・リスクヘッジ・情報に惑わされないこと」です。
今回はそのへんの話もしつつ、変動金利と固定金利の仕組みや違いについて解説します。

では、説明していきますね。

金利タイプ(固定金利型・変動金利型)の選び方のウソ・ホント

住宅ローンを借りるとき、2つの金利タイプから好きな方を選ぶことができます。
ご存じのとおり、変動金利型固定金利型ですよね。

で、これが迷うのです。
もう「どっち選んだらいいか、わからない!」って方が続出。

ナツダ
選択するためのガイドが欲しいところですよね。

では、ここでちょっとクイズを。

次の「金利タイプの選び方」はホントでしょうか?ウソでしょうか?
よかったら、ちょっと考えてみてください。

ウソ?ホント?

  • 変動金利型は金利が上がるので選ばない方がいい
  • 固定金利型を選べば金利が変わらないのでリスクがない
  • ・総返済額を減らしたいなら固定金利型より変動金利型を選ぶ
  • ・超低金利が続いている状況では固定金利型を選ぶべき
  • ・住宅ローンは変動金利型を選ぶ方がたくさん借りられる

じつは、すべて正しくありません。
あるいは「必ずしも、そうとは限らない」のです。

インターネットで調べると、ファイナンシャルプランナーが上述のことを言ってたりします。
でもそれは、仕事上のポジショントークであるケースもあります。

上述の「金利タイプの選び方」が正しくない理由は、この記事で説明していきます。
まず大前提として「金利タイプ選びに絶対的な正解はない」と思てください。

ナツダ
金利タイプ選びでは違う立場の意見にも耳をかたむけ、市場の動向に合わせて客観的に判断することが大切です。

引き続き、金利タイプ選びに必要な知識や考え方について書いていきますね。

変動金利?固定金利?金利タイプで悩まないための心得

そもそもなぜ、あなたはそんなに真剣になって金利タイプの選択に悩むのでしょうか?

上に行くか、下に行くか、将来の金利予測がつかない状況だから?
それはうわべのことで、きっと本当の望みはもっと深い所にありますよね。

突き詰めて考えれば、以下のような想いがあるからではないですか?

  • 家族で楽しくゆとりある生活を送りたいから
  • 住宅ローン破たんで家や家財を失いたくないから

ここまでわかれば、金利タイプで悩まないための心得が見えてきます。

家を買ったあと、楽しくゆとりある生活をするにはどうすればいいのか?
返済が苦しくならないようにするには、どうすればいいのか?

3つほど、あげてみましょう。

金利タイプで悩まないための心得

  1. 家計を圧迫するほどの金額を借りない
  2. 変動型も固定型も将来はわからないと認識しておく
  3. 変動金利と固定金利の特徴をシッカリ理解する

順番に、もう少し詳しく解説しますね。

家計を圧迫するほどの金額を借りない

最も大事なことは、家計を圧迫するほどの金額を借りないことです。
これは、変動金利型でも固定金利型でも言えることです。

月々の返済額が生活費を圧迫しないか、返済比率家計から検討してみましょう。

返済比率(返済負担率)とは?
年間ローン返済額が、年収に占める割合のこと。年収400万円の人が年間120万円返済しているなら、返済比率は30%。
この場合の返済額には、住宅ローンだけでなくカーローンやカードローンなど全てのローンを含める。

返済比率は「年間ローン返済額が、年収に占める割合」にすぎません。
同じ返済率の借入でも、ご家庭の状況によって家計への圧迫感が違います。

月々の返済がどれぐらい家計の負担になるのか、試算して確認しておきましょう。

返済比率や家計から適切な返済額を試算する方法は、こちらで説明してます。
もっと詳しく知りたい方は、参考にどうぞ。

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リンク先の記事に書きましたが、住宅ローンの借入上限額はほぼ年収で決まります。
「変動金利型の方がイッパイ借りられる」ということはないので、覚えておきましょう。

変動型も固定型も将来はわからないと認識しておく

将来金利が上がるのか下がるのか、誰も答えを知りません。
だから、必要以上に金利タイプの選択で悩まないことが大切です。

インターネットの情報や書籍の中には「変動は危険」のように断定する意見があります。
基本的に、こういう一方的な見方を鵜呑みにしてはいけません。

かならず反対意見にも目を通し「金利がどうなるかわからない」ことを前提に判断しましょう。

ポイント

固定金利推しの意見を見たら、固定金利否定の意見も探すようにする。変動金利推しの意見を見たら、変動金利否定の意見も探すようにする。

金利が将来どうなるかわからない以上「金利タイプの選択」より重要なことがあります。

それが何かというと、以下の2つです。

  1. メンテナンス
  2. リスクヘッジ

住宅ローンは「借りたら、それで終わり」ではありません。
金利変動に対応できるよう、メンテナンスやリスクヘッジすることが大切です。

住宅ローンのメンテナンスと言えば、主に以下の3つです。

住宅ローンのメンテナンス

  • 繰り上げ返済
  • 借り換え
  • 金利下げ交渉
ナツダ
詳しくは後述しますが、いずれも利息の支払い額を少なくする効果があります。

リスクヘッジは、何をすればいいでしょうか?
金利が望まない動きをしたときのために、対策しておきたいところです。

たとえば変動金利型にするなら、景気と連動する資産を持つという方法があります。
金利が上がる(景気が良くなる)と資産も増えるので、金利上昇リスクを緩和できます。

固定金利の上昇が続くようなら、変動型から固定型に変更する方法もあります。
以降は、金利上昇におびえなくてよくなります。

ナツダ
変動金利より固定金利の方が、早く動き始めます。
変動金利が動き始めてから対応するより、固定金利の動きに注目しましょう。

変動金利と固定金利の特徴をシッカリ理解する

住宅ローンは借入金額が大きいので、銀行に支払う利息も大きな額になります。
なので、借入や返済が上手いと車一台買えそうなぐらい利息を減らすことができます。

では「借入や返済じょうず」になろうと思ったら、何をすればいいのでしょう?

まずは、変動金利型と固定金利型のメリットとデメリット(リスク)を知ることです。
それがわかると、借入や返済のコツもわかります。

ナツダ
昨今は、固定金利型をもてはやす情報が多くなってます。
固定金利型のデメリット(リスク)もしっかり理解しておきましょう。

このあと、変動金利型と固定金利型の仕組みについて解説していきます。

ですが、その前に知っておいていただきたい用語があります。
まず、そこから解説しておきますね。

最初は「店頭金利」と「適用金利(実行金利)」から。
この2つの違いを知っておきましょう。

店頭金利と適用金利(実行金利)の違い
店頭金利とは、金利の「定価」のようなもの。ほとんどの金融機関では、諸条件をクリアした顧客に対して店頭金利から金利引き下げを実施している。
店頭金利に対して、金利引き下げ後の金利のことを「適用金利(実行金利)」と言う。債務者は、適用金利にそくした利子(利息)を支払う。
なお、引き下げた金利のことを優遇金利という。たとえば「店頭金利が2%で優遇金利が0.5%なら、適用金利は1.5%」という具合になる。

さて、上述の説明の中に「利子(利息)」という言葉が出てきました。
利子と利息は同じものですが、厳密には使い方に違いがあります。

ザックリ言うと、利息は貸した側が受け取るお金
利子は、借りた側が支払うお金に使います。

ナツダ
とは言え、使い方を間違えても意味は通じます。
利子と利息が同じものを指す、と知っておくだけで大丈夫です。

利子(利息)についてはこちらで詳しく解説してるので、参考にどうぞ。

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もうひとつ。
元金と言う言葉もよく出てくるので、覚えておきましょう。

「元金」とは返済における「借りた分のお金」のことです。
月々の返済額は「元金+利息」で構成されてます。

住宅ローンのような高額融資では「元金分をいかに早く減らすか」が需要です。
元金の減りが早いほど、銀行に払う利息も減ります。

元金と利息

ということで、上述の用語を使いながら解説していきますね。

住宅ローン「変動金利型」の仕組み

まずは、変動金利型から解説します。

変動金利型は、半年に一度「金利の見直し」があります。
そのイメージを図解にすると、こんな感じです。

変動金利型のイメージ図

変動金利型の金利は、好景気に上がりやすく不況で下がる傾向があります。
なんとなく、預金の金利みたいですね。

もう少し詳しく解説していきます。

覚えて欲しい変動金利型の3つの特徴

変動金利型の特徴の中で、とくに大事なものを3つあげてみます。

変動金利の特徴

  • 借入当初の金利が固定金利より低い
  • 金利が変わる(半年ごとに見直される)
  • 未払い利息が発生するかもしれない

変動金利型は、借入当初の金利が固定金利型より低く設定されています。
ですから元金の減りが早く、月々の返済額を低くおさえられます。

いっぽう、半年ごとに金利の見直しがあるので返済額が上がる可能性もあります。
あまりにも急激な金利上昇が起こると、未払い利息が発生するリスクもあります。

ここは超大事なので、もうちょっと説明しておきたいところ。
未払い利息について説明するために、まず以下の2つルールから解説します。

  1. 5年ルール
  2. 125%ルール

それぞれ、順番に説明しますね。

変動金利型の「5年ルール」とは?

一般的な変動金利型(元利均等返済)では、半年ごとに金利を見直します。
ただし「返済額の見直しは5年ごと」というルールがあります。

もし、半年ごとに金利が変わった場合は、返済額の中の利息と元金の割合で調整します。

仮に金利が上がったとすると、利息の割合が増え元金の割合が減ります。

5年間は一定で利息が増える

ソニー銀行のように、5年ルールを導入していない銀行もあります。
その場合、金利見直しと同時に返済額も見直されます。

ちなみに、元金均等返済も5年ルールが適用されません。
こちらも、金利見直しと同時に返済額も見直されます。

元金均等返済と元利均等返済の仕組みについては、こちらで詳しく解説しています。
もっと知りたい方は、参考にどうぞ。

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変動金利型の「125%ルール」とは?

先述のとおり、一般的な変動金利型「元利均等返済」では5年ごとに返済額が見直されます。

その際、新しい返済額は「どんなに金利が上がっていても、それまでの1.25倍まで」というルールがあります。

たとえば、1年目から5年目まで返済額が月々8万円だったとしましょう。
6年目から10年目は、どんなに金利が上がっていても10万円が返済額の上限となります。

5年後の返済額は1.25倍まで

つづいて、未払い利息の説明をします。
未払い利息は、この2つのルールの影響で発生します。

未払い利息とは?

先述のとおり、一般的な変動金利型「元利均等返済」は、5年ルール125%ルールで返済額の増加が抑えられています。

どんなに金利が上昇しても5年間は一定であり、6年目からも1.25倍までしか上がりません。
ということは、金利が急上昇すると利息が返済額をオーバーする事態がおこります。

たとえば、当初「3,000万円・35年返済・金利1%」で借りるケースを想定してみましょう。
もし金利が毎年1%ずつ上がると、4年目には利息が返済額をオーバーします。

未払い利息

このオーバーした利息が、未払い利息です。

上の図解のとおり、未払い利息が発生すると元金がまったく減りません。
場合によっては、最終返済日まで元金と利息が残る可能性もゼロではありません。

ナツダ
もし最後まで利息と元金が残ったら、最終返済日に一括返済するのが一般的です。

変動金利型のメリットとデメリット(リスク)

変動金利型の特徴を「メリットとデメリット」と言う形でまとめ直してみます。
デメリットは「リスク」と言い換えてもいいでしょう。

変動金利のメリット

  • 固定金利より金利が低い
  • 元本が早く減る
  • 月々の返済額を抑えられる

変動金利のデメリット(リスク)

  • 金利が上昇する可能性がある
  • 未払い利息が発生するかもしれない
  • 返済計画が立てにくい

変動金利型は固定金利型より金利が低いので、利息の支払いは少なくて済みます。
その結果、固定金利型より元本の減りが早いので、うまくいけば総返済額を抑えられます。

その反面、金利上昇のリスクがあります。
急激な金利上昇局面では、先述のとおり「未払い利息」が発生する可能性もあります。

返済額が一定でないので、返済計画が立てにくいというのもデメリットです。

変動金利型は、こんな人にむいている

さて、解説した特徴をふまえると変動金利型はどんな人にむいてるのでしょうか?

たとえば、以下の人は変動金利型のリスクを低減できるので相性がいいと言えます。

変動金利型と相性がいい人

  • 返済開始後も家計に余裕がある人
  • 借入希望期間が短い人
  • 金利変動を定期的に確認できる人

変動金利型には、返済額が上昇するリスクがあります。
よって、返済額が上がると返済できなくなる人には向いていません。

ナツダ
将来的に収入アップが確実な方も、変動金利型と相性がいいです。

借入希望期間が短いと、金利上昇で受けるダメージが少なくなります。
繰り上げ返済で返済期間を短縮できる見込みが高い方も、変動金利型と相性がいいです。

金利変動に敏感な人も、変動金利型にむいてます。

未払い利息が発生する変動金利型は危険なのか?

最近、こんなことを聞いたことないですか?
変動金利は、未払い利息が発生するから危険

この言葉に出会ったら、いちど立ち止まって考えるようにしましょう。
はたして、未払い利息はそんなに高い確率で発生するものなのでしょうか?

ナツダ
この言葉は、固定金利で商売されてる方のポジショントークで使われることがあります。鵜呑みは、よくありません。

未払い利息は、金利がけっこうな勢いで上がらないと発生しません。
変動金利は日銀政策の影響を受けますが、日銀がそんな事態になる政策を取るでしょうか?

今そんなことしたら、個人も会社も融資を受けにくくなります。
さらに、融資している金融機関も利息を受け取ることができなくなります。

そうなったら、景気は後退必至。日銀は、政策の是非を厳しく問われてしまいます。
未払い利息が発生する可能性はゼロじゃないけど、高くないと考えるのが自然です。

ナツダ
金利が6%から8%になるのと1%から3%になるのとでは、意味が違います。
現状、金利が短期間に2%も3%も上がっていくのは考えにくいですね。

住宅ローン「固定金利型」の仕組み

つづいて、固定金利型の仕組みを解説します。

固定金利型は契約期間中の金利が固定され、変わることがありません。
後述するフラット35なんかが、その代表ですね。

固定金利型のイメージを図解にすると、こんな感じです。

固定金利型のイメージ図

もう少し詳しく解説していきます。

覚えて欲しい固定金利型の3つの特徴

固定金利型の特徴の中で、とくに大事なものを3つあげてみます。

固定金利の特徴

  • 借入当初の金利が変動金利より高い
  • 一定期間金利が固定される
  • 固定期間中は変動金利型に変更できない

固定金利型は、借入当初の金利が変動金利より高く設定されています。
ですから元金の減りが遅くなるうえ、月々の返済額が高くなってしまいます。

金利は一定期間固定され、返済額が変わりません。
つまり、店頭金利が上昇していく局面に強い金利タイプと言えます。

金利の固定期間中、変動金利型に変更できないのも特徴といえます。
(変動金利型は、いつでも固定金利型に変更できる)

フラット35とは?

つづいて、長期固定金利の代名詞ともいえる「フラット35」について解説しておきます。

フラット35の概要

  • ・最長35年の全期間固定金利型住宅ローン
  • ・民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供
  • ・対象住宅は機構が定める技術基準をクリアする必要がある

フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供しています。
銀行や信用金庫だけでなく、住宅ローン専門会社(モゲージバンク)でも借りられます。

一般的な固定金利型住宅ローンと大きく違うのは、物件審査があることです。
融資対象の住宅は、住宅金融支援機構が定める技術基準をクリアする必要があります。

つまり、フラット35が使えない家もあるということ。
フラット35が使える家は、ある程度「性能がいい」とも言えます。

住宅金融支援機構とは?
住宅金融公庫の業務を引き継いだ独立行政法人。住宅金融公庫は住宅購入者に直接融資していたが、フラット35の提供窓口はあくまで民間の金融機関。住宅金融支援機構は、その融資資金のフォローをしている。
なお住宅金融公庫が郵便貯金を原資としていたのに対し、住宅金融公庫は投資家から原資を調達している。

さて、フラット35は民間金融機関が単独で提供する長期固定金利型と何が違うのでしょう?

フラット35には、次のような特徴があります。

フラット35の特徴

  • 保証人や保証料が要らない
  • 団信の加入が必須ではない
  • 繰り上げ返済手数料が要らない
  • 融資上限が物件購入価格の90%まで

フラット35は、保証人だけでなく保証料も要りません。
団体信用生命保険の加入も必須ではないので、間口が広い住宅ローンと言えます。

団体信用生命保険(略して団信)とは?
まんがいち住宅ローンを借りた人が死亡もしくは高度障害になったとき、保険会社が住宅ローンを完済してくれる保険。
残された家族は、以後の住宅ローン返済をしなくてよくなる。

融資上限は「建設費・購入価額の9割まで」となっています。
つまり、少なくとも頭金が1割必要ということです。

なお、より高い技術基準が設定されている「フラット35S」という商品もあります。
この基準がクリアできる住宅は、フラット35より低い金利で融資を受けることができます。

固定金利期間選択型とは?

住宅ローンは、一定期間だけ金利を固定することもできます。
このような一定期間だけ固定する金利タイプを「固定金利期間選択型」といいます。

(固定期間は「3年、5年、10年」のように、あらかじめ金融機関が設定して提供しています)

10年以下の固定期間では、変動金利より低い金利が設定されているケースもあります。
一般的には、固定期間が長いほど高金利になります。

ナツダ
固定期間終了後は、自動的に変動金利型に戻ります。
もういちど金利を一定期間固定することも、可能です。

固定金利期間選択型には、以下の注意点があります。

  • 期間満了時に優遇金利幅が少なくなる銀行がある
  • 変動金利のような「1.25倍ルール」がない

住宅ローンは、店頭金利から金利引き下げを実施した「適用金利」で融資されます。
固定金利期間選択型では、固定期間終了時に引き下げ幅が少なくなるケースがあります。

さらに、変動金利型のような「1.25倍ルール」も適用されません。
じゅうぶん理解したうえで、利用しましょう。

ナツダ
つまり、店頭金利が変わっていないのに、固定期間終了後に適用金利と返済額が大幅アップするかもしれないのです。

一般的に、固定金利期間選択型は固定金利型より金利が低いです。

以上の特徴から、こんな方には相性がいい金利タイプと言えます。

固定金利期間選択型と相性がいい人

  • 変動金利に抵抗を感じる人
  • 短期集中で完済できる見込みがある人
  • 変動型から固定型に借り換えて完済したい人

人生の一時期だけ、支出が激しくなくこともあるでしょう。
その間「金利上昇リスク」を無くしたい場合も、固定金利期間選択型がむいてます。

たとえば、もっとも家計の出費が激しい「お子様の就学期間」だけでも金利を固定するなど。
一定期間、金利上昇リスクのことを考えなくて済むので安心です。

固定期間が終了すると金利が上がるかもしれませんが、家計もラクになっているはず。
お子様が社会人になったら、家計を助けてくれることもあり得ますよね。

固定金利型のメリットとデメリット(リスク)

固定金利型の特徴を「メリットとデメリット」と言う形でまとめ直してみます。

固定金利のメリット

  • 固定期間中は金利が上がらない
  • 返済計画が立てやすい
  • 未払い利息が発生しない

固定金利のデメリット(リスク)

  • 変動金利より金利が高い
  • 元本が減りにくい
  • 月々の返済額が高くなる

先述のとおり、固定金利は一定期間あるいは全期間の金利を固定させることができます。
金利上昇局面で有効な金利タイプと言えます。

その反面、変動金利に比べ利息の支払いが多くなり返済額も高くなります。
金利の安定局面や下降局面では、無駄な返済が発生すると言えます。

固定金利型は、こんな人にむいている

さて、解説した特徴をふまえると固定金利型はどんな人にむいてるのでしょうか?

3つほど、例をあげてみましょう。

固定金利型と相性がいい人

  • 金利上昇の不安を無くしたい人
  • 将来教育費などの支出増加を見込んでいる
  • ブレのない長期の返済計画を立てたい人

まんがいち返済額が増えると家計が破たんするようなご家庭は、固定金利型がむいてます。
「金利上昇が不安でしかたない」という方にも、固定金利型をオススメします。

学資など大きな出費がひかえていて、ブレのない返済計画を組みたい方。
経済や金利動向に無関心な方も、固定金利型が安心です。

「変動金利と固定金利の違い」まとめ

住宅ローンの固定金利と変動金利の違いを復習しておきましょう。

変動金利型と固定金利型の違い比較

では、特徴など表にまとめてみます。

項目 変動金利 固定金利
特徴 金利が変動する 一定期間金利が固定される
金利 固定金利より低い 変動金利より高い
金利の見直し 半年に1回見直される 固定期間は見直しなし
金利タイプの変更 いつでも固定金利に変えられる 固定期間終了後は変更できる
指標 無担保コールレート・オーバーナイト物 長期国債(新発物10年国債)
上下する要因 日銀の金融政策(政策金利) 将来の物価や金利の予想

変動金利と固定金利の最大の違いは、名前のとおり「金利が変動するかどうか」です。

固定金利は固定期間中の金利が固定され、変動金利は半年に1回金利見直しがあります。

ナツダ
固定金利期間選択型は「2年・3年・5年・10年・15年」など固定期間を選択できます。

けっきょく、変動金利型は危険なの?

このところ、住宅ローンはずっと超低金利が続いています。

今のうちに固定金利にしたほうがいいのでは?まもなく金利が上がるのでは?
そんな不安をあおるような「変動金利は危ない」という記事も出てますね。

賢明なあなたは、絶対に鵜呑みにしないでください。

ナツダ
上述のようなメリットとデメリット(リスク)を比べて、ベストな選択をしましょう。

もういちど、それぞれの金利タイプがどんな場面で有利か思い出してみましょう。

金利タイプ 強い局面 弱い局面
変動金利型 金利が安定下降する局面に強い 金利が上昇する局面に弱い
固定金利型 金利が上昇する局面に強い 金利が安定下降する局面に弱い

金利が今の指標で動くようになったH6年以降、ずっと「安定・下降局面」です。
セオリーからいくと、変動金利の方が有利だったことになります。

ためしに「固定金利1.0%」と「変動金利0.7%」で差を計算してみましょう。
35年返済で、当初10年間この金利のまま安定したとします。

10年後、それぞれいくら残債が残っているでしょうか?

4,000万円を35年ローンで借りた場合

計算したものを表にして比較してみますね。

項目 変動金利 固定金利
借入額 4,000万円
金利 0.7% 1.0%
月々の返済額 107,408円 112,914円
10年間の返済額小計 12,888,960円 13,549,680円
返済額小計の差額 660,720円
11年目の残債 29,462,469円 29,872,894円
残債の差額 410,425円

もし上述の金利で10年間安定すると、変動金利の方が返済額は約66万円少なくなります。

さらに、残債も変動金利の方が約41万円少なくなります。

ナツダ
返済額と残債額を合計すると、約107万円も変動金利の方が有利だったという結果になります。

なぜこんなことになるかと言うと、固定金利の方が金利が高いからです。
その結果返済額が高くなるのに、元本の減りが少ないからです。

言い換えると、固定金利は最初から金利リスクを抱えているのです。
変動金利の金利上昇は不確定ですが、固定金利の高金利は確定です。

ちなみに、日本銀行の資料によると金融機関は金利上昇をリスクと思っていません。
それほど「金利上昇局面で返済延滞が増加する」と考えていないのです。

金融機関が懸念する住宅ローンリスク

「変動金利は金利上昇リスクがある」という見方は、片手落ちですね。
「固定金利は最初から金利が高い」も見逃さないように検討してください。

変動金利型と固定金利型のメンテナンス方法の違い

変動金利型と固定金利型のメンテナンス方法の違いも、解説しておきます。
先述のとおり、金利タイプは「どっちにするか」と同等に「メンテナンス」も大切です。

まず、変動金利型から。
以下の2つに注意してみてください。

  1. 金利が低いうちに繰り上げ返済を活用して元金を減らす
  2. 固定金利が上がり始めたら固定金利に変更する準備をする

繰り上げ返済は、金利上昇リスクをおさえる有効な手段です。
無理は禁物ですが、じょうずに活用したいところです。

たとえば所得税の住宅ローン減税分を繰り上げ返済に回すなど、工夫してみましょう。

繰り上げ返済については、こちらで詳しく解説しています。
もっと知りたい方は、参考にどうぞ。

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一般的には、変動金利より固定金利の方が先に上がり始めます。
ですので、固定金利が上がり始めたら固定金利に変更する準備をしましょう。

たとえば、以下の準備をしておきましょう。

  • どれぐらいの期間固定するのか検討する
  • 金融機関に手順や必要書類を確認しておく
  • 金融機関の金利差を利用した借り換えも検討

固定金利が上がっても変動金利は動かない、ということもあります。
ですが、すぐに固定金利型に変更できるよう準備をしておくことが肝心です。

金利が低い他の金融機関で借り換えして、固定金利にする方法もあります。
手数料払って借り換えてもメリットがあるようなら、検討しましょう。

ナツダ
変動金利型で借りるときは、金利上昇リスクを抑える対策金利が上昇し始めたときの対策が必要です。

つづいて、固定金利型のメンテナンス方法です。

以下の2つに注意してみてください。

  1. 家計に余力ができたら繰り上げ返済で返済期間短縮
  2. 金利が下がり続けるようなら借り換えを検討

固定金利型でも、繰り上げ返済は有効なメンテナンス方法です。
家計に余力ができたら、繰り上げ返済で返済期間を短縮しましょう。

ナツダ
固定金利型には「金利下降リスク」があります。
返済期間を短くすることで、金利下降による影響期間も短くできます。

金利が下がり続けるようなら、借り換え金利下げ交渉も検討しましょう。

原則、固定金利型は変動金利型に変更することができません。
なので、金利が下がってるのに高金利で返済し続けるというバカバカしいことが起こります。

これを解消する方法が「借り換え」と「金利下げ交渉」です。
以下の手順で進めてみましょう。

借り換えと金利下げ交渉の流れ

step
1
他行で借り換えの仮審査

step
2
融資を受けてる金融機関で金利下げ交渉

step
3
交渉に失敗したら借り換え実行

まず、金利が低い金融機関で「借り換え」の仮審査をしてもらいます。
そのとき提示された金利をネタに、現在融資を受けてる金融機関と金利下げの交渉をします。

ポイント

例えば今、A銀行から2%の固定金利型で借りてるなら「B銀行で借り換えを見当してて、金利1.3%にしてくれるそうです。おたくも1.3%にしてもらえませんか?」と相談してみましょう。

借り換えは、わりと高額な手数料がかかります。
今の借入先が金利を下げてくれるなら、手数料も手間もかからず言うことありません。

交渉のねらい目は、3月や9月の決算期。
金融機関には融資額のノルマがあり、借り換えを防ごうと交渉に応じてくれやすくなります。

ちなみに、ウソはいけません。
ちゃんと他行で仮審査して、その結果の金利をネタにしないとすぐバレます。

【参考】変動金利型と固定金利型、どっちを選ぶ人が多い?

実際に住宅ローンを借りた方は、変動金利型と固定金利型のどちらを選んでるのでしょう?
どっちが多いか、気になるところですよね。

国土交通省の住宅局が、民間住宅ローンの実態調査を行ってます。
その結果報告書に「金利タイプ別の実績」が載ってます。

この資料から「新規貸出額における金利タイプ別割合の推移」のグラフを抜き出してみます。

新規貸出額における金利タイプ別割合の推移

このグラフによると、貸出額のおよそ半分が変動金利型のようです。
3割ほどが固定金利期間選択型。2割ほどが全期間固定型とフラット35ですね。

平成25年度から平成29年度においては、変動金利型が過半数という結果です。

上がる?上がらない?固定金利・変動金利の推移

最後に、固定金利と変動金利の推移を見てみましょう。

今後の金利推移は上昇?下降?シミュレーションのすすめ

さっそくですが、固定金利と変動金利の推移を見てみましょう。

固定金利は、フラット35の35年ローンを。
変動金利は、三菱UFJ銀行の実行金利を使いますね。

直近2年間をグラフにすると、こんな感じです。

金利推移

固定金利は1%強ぐらい。変動金利は0.9%前後。
どちらも、地をはうような低金利で安定しています。

グラフを見るかぎり、どのタイミングで借りたとしても「変動金利が上昇して、契約当時の固定金利を上回った」ということは起きていません。

ナツダ
グラフ以前を見ても、この10年間一度も逆転していません。

つまり、結果だけ見ると最近は「変動金利が正解だった」ことになります。

では、これから金利の推移はどうなっていくのでしょうか?
上がるのでしょうか?下がるのでしょうか?

ナツダ
結論を言うと、それは誰にもわかりません。
ですが、可能性の話はできます。

今の日本を見ると、震災や水害など各地の災害復興が道なかばです。
もし消費税が上がれば、景気の改善はより遠のきます。

さらに、国民の所得が上がらないのに日銀が「大幅利上げ」するでしょうか?

「金利が急上昇する」というのは「景気が急回復」すると同じような意味です。
現状を見ると、それはまだちょっと考えにくいのではないでしょうか。

ナツダ
これは、私の予想です。
あなたも、経済環境を考慮しながら考えてみてください。

景気対策という面からみても、個人的には「しばらく金利は上がらない」と思ってます。

まとめ

住宅ローンを借りるとき、2つの金利タイプから選択することができます。
ご存知とおり変動金利型固定金利型固定金利期間選択型含む)ですね。

いずれも一長一短があり、どれかが正解ということはありません。
あなたのライフプランや市場動向に合わせて借り、借りた後もメンテナンスが大切です。

世の中には「変動金利は危険」のようなかたよった情報も転がっています。
ステレオタイプな意見を鵜呑みにせず、違う考えの意見も取り入れ客観的に判断しましょう。

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